ブレンドイメージコラム
 
　神乃茶のふるさとである五ヶ瀬でこのコラムを書いています。宮崎県は南国のイメージですが、県北の標高500mに位置する五ヶ瀬はとても寒い。あまりの寒さに、スマホの充電が一気になくなる現象が生じています。10分前には60%以上のバッテリー量だったのに、数分で０％表示になってしまうのです。寒い地域ではスマホはバッテリーの減りが早くなることは聞いていましたが、実体験すると驚きますね。バッテリーの消費スピードと、私たちのカラダのエネルギー消費量は全く同じです。私たちの基礎体温は、夏でも冬でも一定に保たれています。外気温が0度の時、体温を36度まで上げてキープするにはかなりのエネルギーが必要ですね。暖房を入れて部屋を温めるのと同じで、毎冬の電気代が恐ろしいことになります。冬の電気代のように私たちの体内では、基礎体温を維持するためにかなりのエネルギーを消費しているわけですね。そして、光熱費に使うお金が無限に湧いてこないことと同じように、体内で消費できるエネルギーにも限界があります。では、私たちの体はどうやってエネルギーのやりくりをしているのか？ それは、冬にはとにかく代謝を落とすことで無駄な消費を控えているのです。これを普段の生活で例えてみます。仕事がとても忙しく、やるべきことがたくさんあってすべてに手が回らないとき。やるべきことに優先順位をつけて、その順位が低いものからカットしていきますよね。私の場合のそれは大体が掃除や片付けとなるため、仕事のピークが過ぎた後には大掃除が必要になります。体もまさに私と同じパターンを選択します。食べたものからエネルギーを生み出す仕事は大事だから守りますが、不要なものを分別してゴミ出しする「排泄」を後回しにするのです。その結果、体内のさまざまなものが停滞します。これが寒い冬の体内の状態です。やがて春が来て陽気が降り注ぎ、効率的にエネルギー充電できるようになります。すると、冬の間後回しにしていたゴミ出し「排泄」作業に取りかかる余裕ができます。このように、体内の大掃除は年末ではなく春の恒例行事なのです。体内の大掃除は五臓の「肺」が担当します。年末によく宣伝で目にする水の高圧洗浄機は、こびりついた汚れもきれいにしてくれる優れものですが、実は私たちの体内では「肺」がこの機能持っています。呼吸することで水を動かし、圧を高めて体内に残った汚れやゴミをきれいにし、下水を使って排出をしてくれます。大きなゴミはフィルターでキャッチして便として、そのほかのゴミは尿で排出します。問題は肺が正常にはたらかない場合です。春の大掃除ができないと、夏の陽気に適応することができなくなるため「肺」はなんとしてでもゴミ出しをしようとします。そこで、通常のゴミ排出ルートではない不法投棄をしてしまうのです。これが春のアレルギー疾患。鼻や皮膚からゴミを出そうとするのです。それが鼻水や皮膚の湿疹。春の花粉症は、不法投棄ということですね。ただ、不法投棄であってもゴミをだせるだけまだいいです。それさえもできない場合には、体内に老廃物が溜まり、蓄積してしまいます。それが内臓の不調や病気を引き起こしますので、アレルギーの症状が定期的に出ている場合には、内臓はきれいに保てていると考えることもできます。しかし理想は正規ルートでゴミを排出し、体内をきれいに保つことです。そのためには下水の流れを止めず「肺」の負担を軽くすることが大事です。お茶は利尿効果とデトックス作用がありますので、「肺」が水を巡らせるサポートができます。日常にお茶をいただくことは、リラックス効果はもちろんのこと、体内をこまめに掃除することにもなるのです。今月は、春のデトックスを助けるブレンドにいたしました。「まこも」は最も浄化力が強い植物です。肺が生み出す水の渦を大きく、力強くしてくれます。モリンガは大腸の排泄を助けてくれます。肺は、大腸と表裏の関係ですので、体内の洗浄パワーを高めてくれます。日向夏皮の爽やかな香りは、水を巡らせ、水流を整えます。今年の冬は大寒波の連続でした。陰が深まる年は、陽もさらに高まります。自然の波が大きく変化している今年、スイッチの切り替えがスムーズにできるように心をこめてブレンドいたしました。今月も、お茶の時間をどうぞお楽しみください。
 
 ブレンド素材
 
烏龍茶
　・オーガニック
　・宮崎県五ヶ瀬町産
 
日向夏皮
　・自然栽培
　・宮崎県日南市産
 
まこも
　・自然栽培
　・宮崎県延岡市産
 
モリンガ
　・自然栽培
　・沖縄県石垣市産